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2011年

ひび割れ注入材の充填状態確認技術を開発

2011年7月27日

 西松建設(株)は、佐賀大学伊藤幸広准教授と共同で、ひび割れ注入材の充填状態を確認する新しい技術を、北陸農政局発注の阿賀野川頭首工改修(その2)工事に試験的に適用し、充填状態を確認できることを検証しました。
 本技術は、西松建設(株)のオリジナル技術である「構造物検査用内視鏡」の光源に紫外線LEDライトを用いることで、蛍光剤を添加した注入材が発光し、充填状態を確認するものです。

(技術の概要)
 ひび割れ注入材は、微細なひび割れに注入されるため、目視で充填状態を確認することが困難です。そこで本技術では、注入材に蛍光剤を添加後注入し、「構造物検査用内視鏡」に紫外線LEDランプを用いることで、蛍光剤入りの注入材を発光させることにより、注入材の目視確認を可能にしたものです。
 「構造物検査用内視鏡」は、写真-1に示すように硬性鏡(内視鏡)、計測プローブ、白色LEDライト、紫外線LEDライト、接続リングおよびカメラで構成されおり、表-1に示すように質量は1,547gです。計測プローブの先端には、視野方向を側視とするためのミラーが配置されています。白色LEDライトは通常の観察用の照明で、蛍光剤入り注入材を確認する場合は紫外線ライトを使用します。なお、カメラは脱着可能なシステムとなっており、記録の必要がない場合には、カメラを取り外した状態で使用できます。


(技術の特徴)
①目視により注入状態を直接確認できます。
②大掛かりな装置を必要としません。
③鉄筋を切断することなく、構造物へのダメージを最小限で注入材の状態を確認できます。
④孔が小径のため、複数のポイントで確認ができます。
⑤支持リングを使用することにより、これまでの内視鏡調査より、鮮明で正確な内部情報が得られます(ひび割れ幅0.1mm以上の測定が可能)。
⑥構造がシンプルであり、現場での作業性に優れています。
⑦デジタルカメラでの記録ができます。


(今後の展開)
 西松建設(株)では、本年4月に土木リニューアル課を新設し、維持管理に関する顧客の要望に、よりきめ細かく対応できる組織体制を整備しました。今後は、構造物の長寿命化のために本技術の積極的な採用を図るとともに、維持管理に関する技術開発を進める予定です。

 

写真-1 構造物検査用内視鏡の全景


写真-2 阿賀野川頭首工


表-1 構造物検査用内視鏡の仕様

項目
仕様
 全長  535mm(カメラ含まず)
 計測プローブ全長  455mm
 質量  1547g
 紫外線LEDライト  単4電池3本



写真-3 確認状況


写真-4 充填状態確認結果


 

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