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2011年

覆工コンクリート打設「マイスタークリート工法」を確立

2011年11月29日

 西松建設は、トンネル覆工コンクリートの打設方法「マイスタークリート工法」を確立しました。
 従来のトンネル覆工コンクリートの打設は、側壁から肩部に関しては検査窓から投入したコンクリートをバイブレータで締固めながら打上げ、その後は天端の吹上口から吹上げて充填を図るものでした。特に、天端部の打設における締固めは検査窓からバイブレータが届く範囲を人力で行っており、充填確認も担当者の目視および経験に頼っていました。また、空洞の発生原因となる余剰エアやブリーディング水に関しては、褄型枠の隙間や丸孔等から自然に排出させていました。このように、覆工コンクリートの完成品質は施工技術者の経験と判断に負うところが多々ありました。
 「マイスタークリート工法」は当社で培ってきた経験を活かした上で、より均質で高品質な覆工コンクリートを打設することを目的として確立したものです。
 マイスタークリート工法の特徴は、①側壁打設と同様な締固めをより高い位置まで行うための肩部吹上口の増設、②圧力センサーで管理されたコンクリートの加圧充填と引抜きバイブレータによる締固め、③覆工背面の凹凸に起因する残留エアおよびブリーディング水の強制排出を目的とした吸引チューブの設置であり、当社のトンネル覆工コンクリート打設に対するノウハウを十二分に活かした工法となっています。特に、③の吸引チューブを用いた施工法は本工法の核となるものです。
 「マイスタークリート工法」の効果を確認するために、特に品質管理上問題となる天端打設試験を技術研究所内に設置した模擬型枠を使用して行いました。模擬型枠は、セントルの天端部分を実大規模で再現したものであり、幅2.5m×長さ6m、厚みは300mmを基準として製作しました。覆工背面側は、エアおよびブリーディング水が残留しやすいと想定される凹凸を再現するために、CⅡパターンにならい75mmの凹凸を設けた形状としています。天端打設試験の結果から、「マイスタークリート工法」はこのような覆工背面形状でも空洞のない確実な充填が行え、コンクリート強度は内空側、背面側の差もなく従来工法に比べて10%程度の向上が見られました。また、遮水性能も40%程度、中性化抵抗性も10%程度向上しており、耐久性も向上していることが確認されました。
 今回効果が確認された「マイスタークリート工法」を覆工コンクリート打設の中核技術として位置付け、コンクリート運搬から、打設、養生までの山岳トンネル覆工コンクリート施工に関する統合システムを構築して行きます。


打設試験全景

 

天端打設イメージ


 

 

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