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「海の緑化」新しい磯焼け改善技術の開発

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「海の緑化」新しい磯焼け改善技術の開発
鉄鋼スラグと腐植物質からなるヤシユニットで磯焼けを修復

2005年9月21日

 海の緑化に向け産学研究を進めている「海の緑化研究会」(代表:定方正毅工学院大学教授・東京大学名誉教授、会員:西松建設ほか14社)は、近年の漁獲高減少の一因とされる海の磯焼けの改善に、鉄鋼スラグと腐植物質からなる混合物が大きな効果を持つことを、実証試験により確認した。
 磯焼けとは、コンブやワカメ等の有用な海藻が消失し、岩場が石灰藻と呼ばれる白色小型藻類に覆われ、海が砂漠化した状態を言う。日本の沿岸では磯焼けが急速に進んでおり、水産庁によれば沿岸域の数千haもの藻場が消失していると報告されている。
研究会代表の定方教授は、6年前から東京大学で磯焼け改善の研究に取り組み、鉄鋼スラグ等の二価鉄を含有する物質と廃木材チップを発酵させた腐植物質の混合物中に存在するフルボ酸鉄がアオサやコンブといった藻類の成長促進に有効であることを、研究室での基礎実験や水槽を用いた培養実験を通じて明らかにしてきた。
 こうした知見を踏まえ、研究会メンバーである西松建設(株)、新日本製鐵(株)、(株)エコ・グリーンの3社は、昨年11月に北海道増毛町にて磯焼けが深刻な舎熊海岸の汀線(波打ち部の陸側)約25mにヤシユニット(鉄鋼スラグと腐植物質の混合物をヤシ繊維で編んだ袋に充填したもの)を設置して、実証試験を実施した。その結果、ここ数年の間石灰藻に覆われて海底一面が真っ白な状態であった同海岸において、ユニット設置部から沖合い30mほどの海域にコンブ等が通常の数倍ほど豊かに生育していることが確認できた。
 研究会では、今後も、この効果の長期的な持続性や、物質循環や生態系といった環境への影響等について調査を続けていく予定である。


鉄鋼スラグと腐植物質からなる施肥ユニットの
設置工事状況

施肥ユニット設置以前の舎熊海岸海底の磯焼け状況

本年5月の舎熊海岸実験海域でのコンブの生育状況