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2014年06月25日
鉄骨フレーム直付け型制振補強工法「BiD®フレーム工法 Direct(D)タイプ」

 西松建設株式会社は、既存建物の躯体梁部に粘弾性ダンパーを内蔵した制振フレームを直付けすることで耐震性を向上させる「BiDRフレーム工法Direct(D)タイプ」(ダンパーを柱に内蔵する直付け型制振補強工法:以下では直付け型と呼ぶ。)を新たに開発し、一般財団法人日本建築総合試験所にて建築技術性能証明(GBRC性能証明 第13-32号)を取得しました。


■ 背景
 耐震性能が劣る建物に対する耐震補強の必要性は認識されていますが、室内工事による一時退去や開口部へのブレース・補強材の設置による採光・眺望の悪化等などから、特に集合住宅等では補強工事までなかなか進まない状況にあります。また、中高層建物の場合は強度型の補強工法では部材が大きくなるなどの欠点があるため、制振補強工法が採用されるケースが増えております。
 これらの課題を解決するため西松建設は、集合住宅のベランダや外廊下の外側に粘弾性ダンパーと軸力伝達機構とで構成されるダンパーシステムを内蔵した制振フレームを構築し、増設床を介して建物と接合させる制振補強工法「BiD®(Built-in Damper)フレーム工法」(ダンパーを柱に内蔵するアウトフレーム型制振補強工法:以下ではアウトフレーム型と呼ぶ。)を開発し、2012年1月に建築技術性能証明(GBRC性能証明 第11-20号)を取得しました。
 しかしながら、アウトフレーム型は耐震性能の確保は十分であるもののベランダや外廊下のない事務所建物などには適用できないため、これを改良し、適用性を拡大することが求められていました。


■ 概要
 今回開発した直付け型は、ベランダなどの片持ち床のない構面の既存梁に、制振ダンパー(図1)を柱に内蔵させた鉄骨フレームを建物に直付けして接合する制振補強工法で、低層から中高層建物を対象としています(図2)。
 直付け型は、アウトフレーム型と同様に、制振フレームが建物外部にあるため、室内工事はほとんどありません。また、開口部を塞がないため、採光や眺望も補強前と変わりません。アウトフレーム型との大きな違いは、鉄骨フレームを既存躯体に直付けするため、ダンパーシステムに軸力伝達機構が不要となること、鉄骨部材が小さくなること、そして増設用コンクリートの量が少ないことです(図3)。


■ 今後の展開
 今後は、直付け型によるBiD®フレーム工法の適用性拡大により、同工法をより多くの建物に適用することで、社会全体の安心・安全確保に貢献していきたいと考えております。

図1 直付け型のダンパーシステム部

※ダンパーシステムのカバーは説明のため半透明にしております。
図2 建物補強後のイメージ(直付け型)

図3 アウトフレーム型・直付け型の断面比較