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2014年09月09日
製作性・経済性に優れる高剛性の合成セグメントの開発

 西松建設(株)は、シールドトンネルの覆工に用いる合成セグメントにおいて、製作性と経済性の向上のため、スタッドジベルを用いて鋼材と鉄筋コンクリート(RC)の一体化を図る構造形式の合成セグメントを開発しました。
 「鋼殻+スタッドジベル+RC」構造の成立性は、実物大曲げ試験を実施してその試験結果により検証しました。さらに、その試験結果について3次元FEMによる非線形解析を行ない、試験結果の妥当性も検証しております。


■ 背景
 大深度地下トンネルにおける非開削切拡げ部、避難路や横坑などの非円形または欠円断面では、高強度かつ高剛性であるセグメントが求められます。近年、そのような性能を持つセグメントとして用いられてきたダクタイルセグメントの国内生産が中止されたことから、このような場面では後継として合成セグメントが利用されています。
 ところで、従来の合成セグメントは、鋼板が厚く加工性に難点を持ち、構造も複雑であることから、製作の効率性などに課題が残るものでした。そのため、大断面シールドトンネルの合成セグメントのコストや製作工期を増大させる傾向となっています。そこで当社では、スタッドジベルを使用した、製作性と経済性に優れる、高剛性の合成セグメントの開発を行いました(図1)。

 次に、上記特徴の構造が成立するかを検証するため、単体曲げ試験(2本主桁、3本主桁)を実施しました(写真3)。その結果、鉄筋位置の主桁のひずみと鉄筋のひずみが概ね一致していることから、鋼殻とRC間のずれがなく合成構造が成立していると認められました。

 さらに、試験結果の妥当性を検証するものとして、非線形3次元FEM解析を用いて本実験の挙動を再現したところ、試験結果に概ね一致し、以上で、本構造の成立性が確認されたものと考えます。

■ 今後の展開
 今回、スタットジベルの本数や配置の合理化によって、鋼殻内部への鉄筋籠挿入性を向上させることができ、コスト縮減、製作性の向上が達成されました。今後は、この合成セグメントを、大深度地下トンネルの切拡げ部や、避難路、横坑などの非円形または欠円断面など、大きな曲げが発生する条件下に採用されるよう提案していきたいと考えます。