NEWS & TOPICS
新着情報

2015年02月27日
塩化物イオン量測定を容易にするリボルバー式連続サンプリングシステムを開発 ~コンクリート中の塩化物イオン量を測定するための削孔粉を簡易且つ連続的にサンプリングする技術~

 当社は、佐賀大学伊藤幸広教授と共同で、コンクリート中の塩化物イオン量を測定するために必要な削孔粉を簡易かつ連続的にサンプリング(以下、捕集)できる、リボルバー式連続サンプリングシステムを開発しました。

■背景
 コンクリート中の鉄筋は、一般にコンクリート中の塩化物イオン量が1.2kg/m3以上になると錆が発生するとされています。コンクリート中の塩化物イオン量の測定は、鉄筋コンクリート構造物の耐久性を評価する上で重要な項目の一つです。
 鉄筋コンクリート構造物から塩化物イオン量を測定するための方法の一つとして、ドリル削孔によって発生する削孔粉を用いる方法があります。削孔粉を捕集する技術は多数ありますが、これまでの技術では削孔粉を削孔深さ毎に非連続で捕集することが必要であり、簡易且つ連続的に削孔粉を捕集できるシステムの開発が望まれていました。
 そこで、この課題を解決するためリボルバー式連続サンプリングシステムを開発しました。

■概要
 本システムを図-1に示します。本システムは、ハンマードリル、集塵式ドリルビット(先端に吸引孔を備えた中空式ドリルビット)、リボルバー式連続サンプリング装置およびバキュームクリーナとそれらを繋ぐホースで構成されています。
 本システムで最も重要なリボルバー式連続サンプリング装置(図-2)は、5つのフィルター付き集塵ケースを備えており、集塵式ドリルビットとバキュームクリーナの間にセットし、集塵式ドリルビットから吸引された削孔粉を捕集するものです。リボルバーを回転させることにより、5つの集塵ケース毎に順に削孔粉を捕集、保存することができます。
 一定の削孔深さ毎にリボルバーを回転させることにより、深さ別の削孔粉を連続的に捕集することが可能となります。また、集塵ケースを多数準備し、捕集完了後に空のセットと取り換えることで、より多くの削孔粉をより効率的に捕集することができます。
 当社では、画像解析により削孔した孔内の骨材量を推定し、塩化物イオン量の補正を行う技術を既に開発しており、本システムと組合せて使用することにより、捕集から解析まで、簡易に高い精度でコンクリート中の塩化物イオン量を測定することが可能になりました。

■今後の展開
 当社では、微破壊や非破壊によるコンクリートの調査・診断技術の開発を積極的に進めています。今後は、本システムを含め、コンクリートの正確な調査・診断を行うことにより、社会資本の効率的な維持管理に貢献していきます。

図-1 リボルバー式連続サンプリングシステム

図-2 リボルバー式連続サンプリング装置