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2015年06月23日
斜張橋の斜材保護管調査ロボット「コロコロチェッカー®」を活用した損傷箇所検出システムの開発 -画像処理技術導入で調査後の分析作業を効率化-

 当社は、2012年に開発した斜張橋の斜材保護管調査ロボット「コロコロチェッカー®」を活用して、調査時に撮影した画像(動画)から保護管の損傷状況を短時間で把握できる「損傷箇所検出システム」を新たに開発しました。
従来は、損傷箇所を特定するために、撮影画像から損傷状況を目視で抽出・分析する作業が必要でしたが、本システムの導入により分析作業を大幅に軽減することができるようになりました。

■背景
 斜張橋の斜材保護管の調査は、高所作業車を使用して目視で損傷状況を調査し、より高所の場合は双眼鏡等で遠望目視の調査を行っていました。斜材保護管の疲労・腐食による損傷の把握は斜張橋の維持管理において重要な点検項目のひとつであり、安全で効率良く精度の高い点検・調査の実施が求められていました。
 そこで開発されたのが、斜材保護管調査ロボット「コロコロチェッカー®」(写真1)です。斜材保護管をガイドとして無線操作で自ら昇降し、斜材保護管の外周全面を4台のカメラで撮影して損傷状況を調査する装置で、これまで調査できなかった高所の小さな損傷等も精度よく確認ができるものです。一方で、調査後の損傷箇所の特定などといった分析作業は、撮影した動画を再生しながら目視で損傷状況を確認するため長時間を要し、分析作業の効率化が課題でした。
 損傷箇所の特定のほか抽出時間の短縮、調査結果の管理など分析作業を迅速に行うため、画像処理技術を用いた「損傷箇所検出システム」を開発しました。

写真1 斜材保護管調査ロボット「コロコロチェッカー®」

 

■概要
 新たに開発した本システムは、3つの機能(①マスク画像処理機能、②損傷箇所検出機能、③帳票出力機能)を有しており、「コロコロチェッカー®」で撮影した動画ファイルを取込み、ニ値化処理により画像解析することで斜材保護管の損傷箇所を短時間で自動検出します(図-1)。本システムにより検出した損傷箇所は、青色の枠で表示し、動画ファイルから1枚の画像ファイルとして損傷箇所毎に保存します(図-2)。また、動画の撮影時刻と損傷画像ファイルをデータベース化し、excel形式にて帳票出力することで損傷記録の管理を簡易化します(図-3)。

図1 損傷箇所検出システムの構成

図2 損傷箇所検出画面

図3 帳票出力例

 

■主な特徴

調査時に撮影した動画から保護管の損傷状況を短時間で抽出・分析。また、カメラ4台の動画データを同時に処理が可能

目視での画像解析作業を大幅に軽減

解析結果を帳票出力

■今後の展開
 今後は、斜材保護管調査ロボット「コロコロチェッカー®」の更なる改良とともに、本システムのような周辺技術の充実をはかり、調査・検査費用のトータルコストの削減に努めていきたいと考えます。