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2015年11月17日
トンネル覆工コンクリートのはく落防止工法 「ネットキーパー工法®TN」を開発 - 改良プライマーで湿潤面にも施工可能 -

 当社とアオイ化学工業(株)(本社・広島市、塩本千榮造 社長)は、トンネル覆工コンクリートのはく落防止工法「ネットキーパー工法®TN」を共同開発し、販売を開始しました。本工法は、コンクリート湿潤面にも施工でき、高い浸透性と付着効果が得られます。また、東・中・西日本高速道路(株)の「トンネル施工管理要領」(平成27年7月)に規定された小片はく落対策工(無筋区間)に適合した材料です。
 
 
■開発の背景
 老朽化したトンネルの補修技術として、覆工コンクリートのはく落防止工法があります。当該工法では、コンクリート表面に繊維シートを貼り付けて覆う方法が一般的で、これまでに多数の製品が開発されています。しかし一部では、コンクリート湿潤面に施工した場合、塗布した補修材料がコンクリートと十分に一体化せず、期待したはく落防止性能を発揮できないことがありました。そこで、湿潤面でも安定的に施工できる材料を開発しました。


■工法の概要
 ネットキーパー工法®TNは、ポリプロピレン繊維を三方向に配列した繊維メッシュシートを、独自に改良したプライマーと接着剤を用いて覆工コンクリート表面に貼り付けることで、コンクリート片のはく落を防止します。本工法では、不陸調整を兼ねた低粘度・高浸透性プライマーを使用しており、覆工コンクリート表面が湿潤状態(コンクリート面に水滴が付着していないこと)でも、下地コンクリート面に良く馴染んで強固に付着します。また、坑内温度が低い作業環境(気温5℃)でも所要の材料性能を発揮します。さらに、繊維メッシュシート表面には接着剤との親和性を高めるための特殊処理が施してあります。これらの効果により、コンクリート片のはく落を確実に防止することができ、その性能は東・中・西日本高速道路(株)が定める小片はく落対策工(無筋区間)の基準(注1)を満足することを確認しています。使用材料の成分は無溶剤系および水性系を採用しているため、トンネル坑内での作業環境も良好です。坑内での火災を想定した延焼性試験(延焼性・自己消化性)やガス有害性試験の基準もクリアしており、使用上の安全性を有しています。


■特長
 本工法の主な特長は以下のとおりです。
●不陸調整を兼ねた低粘度・高浸透性プライマーは湿潤面への施工が可能
●坑内温度が低い環境条件(5℃)でも施工可能
●繊維メッシュシートは薄くて柔軟性が良く、表面への特殊処理で接着剤との一体性が向上
●溶剤系の接着剤を使用しないため、トンネル坑内での作業環境が良好
●仕上げ材には耐候性に優れた水性無機系塗料を採用
●仕上げ材は表面の光沢をなくすことで、照明光の反射によるトンネル坑内での視認性低下を防止
●参考価格は1m2あたり約12,000円[東京](税抜、材工込み、表面処理工含まず)


■今後の展開
 今回開発した工法は、トンネルの維持管理に資する技術であり、トンネルを保有する構造物管理者へ積極的に営業展開していきたいと考えています。また現在、本工法をボックスカルバートや橋梁などの一般構造物にも展開する計画をしており、近日中に製品リリースを致します。今回ご紹介したネットキーパー工法®TNは、11月25日(水)から開催される展示会「ハイウェイテクノフェア2015」(注2)でも展示ブースにてご紹介します。


(注1)東・中・西日本高速道路株式会社の基準
 「トンネル施⼯管理要領」(平成27年7⽉)の「10. 覆工のはく落対策 繊維接着系⼯法 小片はく落対策⼯(無筋区間)」の規格に適合した製品です。小片とは、想定されるコンクリートのはく落塊の荷重が0.5kN(約51kg)以下を対象にしています(設計要領 第三集 トンネル本体工保全編より)。

(注2)展示会「ハイウェイテクノフェア2015」
   開催日 : 平成27年11月25日(水)・26日(木)
   会 場 : 東京ビッグサイト(西3・4ホール)

図-1 ネットーパー工法ⓇTNの概略図

写真-1 施工状況