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2020年06月02日
低炭素型コンクリート「スラグリート」が建設材料技術性能証明を取得 - セメントの70%を高炉スラグ微粉末で置換したコンクリート -

当社と戸田建設(社長:今井雅則)は、共同開発した低炭素型のコンクリート「スラグリート®」(スラグ置換率70%)の建設材料技術性能証明※1を一般社団法人日本建築総合試験所で取得しました。
※1 建設材料技術性能証明: 新しく開発された建設材料技術の性能を一般社団法人日本建築総合試験所が第三者の立場から審査し、その技術が保有する性能について性能証明書を発行するものです。

 


写真1 スラグリート性能評価評価書

 


図1 スラグリートの混和材使用率


■スラグリートとは
スラグリート®は、製鉄所の副産物である高炉スラグ微粉末をセメントの代替材料として積極的に活用した低炭素型のコンクリートです。コンクリート製造時における二酸化炭素の主たる排出源となるセメントの使用量を大幅に低減することが可能となり、普通コンクリートと比較してCO2排出量を削減することができます。

■建設材料技術性能証明書の概要
コンクリートの配(調)合に含まれるセメントのうち、70%(質量比)を副産物である高炉スラグ微粉末に置き換えることで、普通ポルトランドセメントのみを用いた配(調)合のコンクリートと比較して、マスコンクリートでの温度ひび割れの低減や、二酸化炭素排出量を低減することが可能になります。

①断熱温度上昇量および温度ひび割れ
スラグリート®の断熱温度上昇量※2は、同一水結合材比の配(調)合と比較して、普通ポルトランドセメントや混合セメントである高炉セメントB種を用いた配(調)合より小さく、中庸熱ポルトランドセメントを用いた配(調)合と同等以下になります。このため、スラグリート®を使用したマスコンクリートは、普通ポルトランドセメントや高炉セメントB種と比較して、温度ひび割れの低減効果が期待できます(図2参照)。
※2 断熱温度上昇量: マスコンクリートの内部など、外部からの熱の出入りがない状態におけるコンクリートの温度上昇量で、温度ひび割れを検討する際の指標となり、一般的にはセメントの種類やセメント量に依存するものです。

 

※図中の表記は、同一条件で打込みを行った場合の部材最高温度を示しています。
図2 壁状部材の温度解析結果(例)


②二酸化炭素排出量
使用材料の原単位に基づくコンクリート製造時の二酸化炭素排出量は、コンクリートの構成材料のうち、セメントの使用量に起因する排出量が大半を占めています。このため、高炉スラグ微粉末をセメントの代替材料として使用しているスラグリート®は、コンクリート製造時の二酸化炭素排出量が少なく、普通ポルトランドセメントを用いた同一強度の配(調)合と比較して、二酸化炭素排出量を約65%低減できます。

 

図3 コンクリート製造時におけるCO2排出量の削減効果


③フレッシュコンクリートの性状および硬化性状
スラグリート®の流動性や圧送性などフレッシュコンクリートの性状は、一般的なレディーミクストコンクリートと大きな違いはなく、コンクリート工場から出荷したフレッシュコンクリートをアジテータ車で運搬し、現場到着時のスランプ、空気量などの品質を規定の範囲内で制御することが可能です。


■ 今後の展開
今回、第三者機関の建設材料技術性能証明を取得したことで、低炭素型社会の実現に向けた取組みの一つとして、土木・建築分野の実構造物に対して、これまで以上に積極的に普及・展開を図っていく予定です。