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2013年05月28日
液状化時の道路変状を抑制する「短繊維混合処理工法」を実証

 西松建設(株)は、伊藤忠建機(株)、帝人(株)らと共同で、特殊混合機(Spiderweb Fix Making Machinery、以下、スパイダーと呼ぶ。)を用いて原位置で短繊維混合セメント安定処理地盤を造成する「スパイダーフィックス工法(SPF-NIT;Spiderweb Fix Method Nishimatsu Itochu Teijin)」を共同開発しました。
 千葉県市川市(伊藤忠建機(株)機材置場内)において、混合深さ2m、幅1.5m、長さ4m(砂質地盤、地下水位G.L.-1m)を対象に、短繊維を混合したセメント安定処理地盤を造成し、ポンプ圧送性、原位置撹拌・混合性能等の施工性の検証を目的とした試験施工を実施しました。
 その結果、特殊プラントは、短繊維とスラリーを均一に混合できるとともに、ポンプを通して良好に圧送ができるものでした。また、原位置のスパイダーが上記の混合材を地盤内へ均一に混合できることも確認されました。改良土に短繊維が均一に混在し、所定の品質を有していることは、試験施工後のボーリング調査によって検証されました。

(開発の背景)
 一般に、短繊維混合処理工法の施工方式には、事前に混合土を作り、運搬、転圧する方式と、スラリーを混合する方式があります。転圧方式では、①改良対象土の掘削・撤去、②固化材の添加・撹拌、③混合土の敷均し・転圧の手順となるのに対し、スラリー混合方式では、①短繊維を混入したセメントスラリーの供給、②原位置土と撹拌・混合の手順となります。スラリー混合方式は原位置で改良体を造成できる点で経済的に有利です。また、原位置造成方法として機械式攪拌であれば、同じく原位置で改良体を造成できる高圧噴射撹拌工法を用いるよりも効率的で経済的になります. 
 短繊維混合土の優れた性能を活かす条件は次のとおりです。
  ① 短繊維束の解繊・分散を容易とし,短繊維をセメントスラリー中に均一に分散させること
  ② 短繊維と混合したセメントスラリーをポンプで圧送する際、ポンプを閉塞させないこと
  ③ 短繊維を混合したセメントスラリーを原地盤と混合した際、短繊維を均一分散・混合させること
 そこで、今回、これら条件を満足するよう、特殊プラントとスパイダーを用いて、原位置で短繊維を混合したセメント安定処理地盤を造成可能とする短繊維混合処理工法「SPF-NIT」を共同開発したものです。この「SPF-NIT」は、高強度かつ靭性に優れた地盤改良体を安価に造成できる浅層混合処理工法の一つで、2013年4月26日に発表した道路変状対策工にも適用可能です。
 今後は,低コスト化を実現できる道路変状抑制対策工法として、公共道路や工場などの構内道路、盛土基礎地盤の補強などにも利用されるよう普及に努めてまいります。