NEWS & TOPICS
新着情報

2013年12月07日
耐酸性能に優れた低炭素型新材料(ジオポリマー)を温泉地帯の排水溝に布設

 西松建設は、日本興業株式会社様(武田均社長)、大分工業高等専門学校様(一宮一夫 教授)、池田攻 山口大学名誉教授と共同で、セメントを用いない低炭素型新材料(ジオポリマー)の研究開発を積極的に進めてきました。
 研究開発の成果の第一弾として、2011年にジオポリマーを用いた外構ブロック:「ジオポリー」下記注)を製品化し、「平成22~23年度志度小学校校舎改築工事」の外構にジオポリーを採用しました。今回、別府市に実験の場所のご提供をいただき、酸性の温泉が流れる排水溝の洗掘防止ブロックにも、新たにジオポリーを実験的に布設し、ジオポリーが自然環境条件においても優れた耐酸性能をもっていることを確認しました。
 なお、本件に関しては、本年6月にTBSの「夢の扉+」で紹介されました。


注)「ジオポリー」はジオポリマーを材料とした二次製品の製品名です
 「ジオポリー」の名称は西松建設株式会社と日本興業株式会社が共有する登録商標です


■ ジオポリマーとは
 ジオポリマーとは、産業副産物であるフライアッシュ、高炉スラグ微粉末を特殊な溶液で固化させた新材料です。ジオポリマーで構造物を建設した場合、セメントで建設するより80%程度CO2を削減できると試算されており、次世代のコンクリートとなる可能性を有しています。また、フライアッシュや高炉スラグ微粉末以外にも、都市ゴミ焼却灰溶融スラグや下水汚泥溶融スラグなども使用でき、産業副産物の有効利用や廃棄物のゼロエミッションの観点からも優れた技術です。
■ ジオポリマーの特長
①セメントで構造物を建設する場合に比べ、CO2を80%程度削減できる。
②フライアッシュや高炉スラグ等の産業副産物の有効利用が図れる。
③固化成分にCaが少ないため、酸に対する抵抗性が高い。
④圧縮強度は、セメントコンクリートと同レベルまで発現可能である。
⑤アルカリ骨材反応が発生しにくい。
■ 布設の概要
 洗掘防止ブロックに採用したジオポリーのサイズは300×300×H60mmで、合計10枚のジオポリーを13年4月下旬に布設しました。また比較用として同サイズのセメントコンクリートブロックも布設し、耐久性の比較を行っています。
■ 5ヶ月後の状況(13年9月)
 写真-1および写真-2に示すように、セメントコンクリートブロックは変色して明らかに劣化が進行しているのがわかります。これに対して、ジオポリーには変色がみられず、ほとんど劣化していません。また、ジオポリーとセメントコンクリートブロックの厚さには、5㎜もの差がすでに発生しており、ジオポリーの酸に対する抵抗性が高いことがわかりました。以上より、ジオポリーは自然環境条件においても、酸に対して非常に高い抵抗性を有していることを確認しました。
■ 今後の展開
 布設したジオポリーについては、長期に渡り劣化状況の観察をする予定です。また、その結果を活かした新たなるジオポリマーの応用技術の開発を目指しています。

 

写真-1 ジオポリー布設5ヶ月後の状況

写真-2 5ヶ月後の比較写真