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2014年04月21日
建物安全性の向上とコスト低減が可能な杭工法「Me-A工法」を開発

 西松建設株式会社は、建物の安全性の向上と施工時のコスト低減が可能な杭工法であるMe-A工法(Multi Enlarged-NODES Ace pile)を、株式会社熊谷組、ジャパンパイル株式会社、大豊建設株式会社、大洋基礎株式会社、東急建設株式会社、東洋テクノ株式会社、戸田建設株式会社、三井住友建設株式会社の8社と共同で開発し、このたび一般財団法人ベターリビングより技術評定を取得しました。

図1 Me-A工法の原理と適用のメリット

 

1.技術の概要とメリット
 このMe-A工法は、杭軸部の中間および先端に節状の拡径部(節)を設けて建物を支える力を増大させた場所打ちコンクリート杭を、アースドリル工法を用いて造成する工法です。杭軸部の中間にも拡径部として抵抗要素を設けることで、従来の拡底杭のように建物の自重を支える支持性能を先端だけに負担させず、先端と杭軸部の中間に分散して負担させることができます。また、この拡径部は、地震の時に杭を引抜いて建物を転倒させようとする力に抵抗する要素としても有効に働きます。メリットは次のとおりです。

①従来の杭より短く、杭軸部を細くすることが可能になり、杭の工事費の低減が可能です。大径の杭が必要な超高層建物などの非常に重い建物でも、中間支持層が存在する地盤であれば、杭の工事費を10~30%低減することが可能となります。

②建物沈下リスクが分散され、安全性の向上につながることが期待されます。また、拡径部が引抜き抵抗となるため、細長い形状や板状の建物で地震時に杭に大きな引抜き力が加わる建物への適用も有効です。

 

2.施工方法
 従来の拡底杭工法は拡径部の上部が斜めで、杭先端は平らになっています。Me-A工法はこの技術を杭軸部の中間に応用し拡径部を設けます。その際、堀くずや他の沈殿物(スライム)が溜まらないよう拡径部の下側も斜めに掘ることが必要です。Me-A工法では杭先端と杭軸部の中間の拡径部上側は従来の拡底杭で用いる施工機械を共用して掘削し(図2-①・②)、その後に拡径部下側だけを新たに製作した専用掘削機を用いて斜めに掘削します(図2-③)。これにより、杭軸部の中間と先端を掘削する順序の自由度が増し、地盤条件に応じて確実かつ合理的な施工方法が選択できます。
 例えば、砂利のような礫分が多く注意を払って掘削する必要のある地盤であれば中間拡径部を確実に掘削してからその下の部分の施工に移る手順(図2-①から⑤に例示の手順)を採用します。しかし、その他の掘削しやすい地盤であれば、軸部(ストレート部分)と先端部を先に作ってから最後に杭軸部の中間に拡径部を作る手順など、より早く施工できる施工手順を採用することも可能です。
 施工実験により、超高層建物に対応できる直径4.8mまで確実に掘削可能であること、併せて細い径の杭でも大きな力に耐えられるFc60N/mm2までの高強度コンクリートを用いた施工が可能であることを確認しました。
 西松建設株式会社は、杭基礎の安全性の向上とコスト低減のため、Me-A工法の適用を進めていく予定です。