Project13

トンネル建設の災害をゼロに

山岳地帯を走る高速道路や高速鉄道を敷設する上で、最短ルートを選択できるトンネル。その役割は極めて大きい一方、それを切り開く際の舞台となる地中奥深い、暗く狭隘(きょうあい)な作業空間は、常に危険と隣り合わせの過酷な現場でもあります。
そこで西松建設は、ここでの被災リスクを限りなくゼロに近づけようと、掘削現場での無人化、自動化への取り組みを進めています。

その一つが、西松建設が2018年から取り組んでいる「山岳トンネル無人化施工システム(Tunnel Remote Operation System)」。同システムは、トンネル掘削工事の基本となる自由断面掘削機、ドリルジャンボ、ホイールローダー、計測台車、セントルなどの作業用機械と、それらを制御する遠隔操作システムから構成されます。
それぞれの分野ごとに磨いた技術を効果的に組み合わせ、トータルでトンネル施工の無人化を目指しています。2023年をめどに各要素技術を確立させ、2027年度内には各技術を融合した全体システムを完成、実用化を目指しています。

トンネル工事における究極の安全策は、最もリスクの高い切羽に人を入れないこと。つまり作業の「無人化」「自動化」です。すでにダムなどの大規模土工現場では自動化が進んでおり、GNSS(衛星測位システム)が届かないなどの理由で遅れていたトンネル分野でも、工事の無人化、自動化に向けた取り組みがはじまっています。

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