環境にやさしい
建設の可能性を
若手研究職が
自由な発想で提案。

INTERVIEW

地井 直行NAOYUKI JII

2017年入社 / 自然科学研究科 物質化学専攻 修了

研究職
技術研究所 環境技術グループ

※インタビュー時の所属です。

CAREER STEP

1年目

4年目
(現在)

技術研究所

〈主な担当業務〉
・汚染土壌の浄化方法の研究開発
・建設発生土の有効利用に関する検討
・下水汚泥からの未利用資源のリサイクル技術開発
・追尾型太陽光発電システムの現場設置による実証実験
・現場の緑地化に関する依頼対応

Q1.入社動機と入社後の会社の印象は?

研究者自らがテーマを決め、
自由に研究できる風土が魅力。

学生時代は化学による環境保全や環境保護という目線で研究活動を行っていました。研究テーマが汚染土壌の浄化方法だったため、建設業と深い関わりがあり、西松建設とは共同研究も行っていました。建設現場で土壌に有害物質が見つかると適切な処理が必要になります。化学の力で浄化することによってきれいな土に生まれ変わり、廃棄物にすることなく有効活用ができるのです。
就職先は環境をキーワードに、化学メーカーなども含めさまざまな業種を見ていましたが、研究を通じて建設業と環境の関連性や重要性に気づき、建設業界への道を選びました。
研究所を持つゼネコンはいくつもありますが、特に西松建設は研究開発に対して自由な雰囲気を感じました。若手の研究者でもアイデアとやる気次第で活躍の機会が与えられ、大きなプロジェクトも任される可能性があると聞き、高いモチベーションで仕事ができそうな点が一番の魅力でした。
実際に働いてみると、上から指示されて行う研究ではなく、自主的にテーマを決め、自分がやりたいことを提案できる環境です。研究所では私のような化学系のほか、生物系、植物系、地盤系など専門分野の異なる若い人材が多く、分野を超えて激論を交わしています。

Q2.今の仕事の難しさとやりがいは?

若いうちから自分の研究企画を
カタチにできる大きなやりがい。

私の所属する環境技術グループの主な業務は、環境修復や環境保全などに関する新しい技術開発や、現場で起こった問題を解決する技術支援です。
建設現場では着工前に土壌、大気、水質などの調査を行い、何か問題があれば技術研究所の私たちと事前に対策を立てて進めていきます。私は土壌に関する相談が多いため、汚染された土壌が見つかった場合には、その浄化方法などを指南しながら現場をサポートしています。
また、毎年12月に研究企画書を提出し、認められれば、自分が企画立案したプロジェクトに予算が与えられます。私は入社2年目に企画が通り、ある大学との共同研究による「下水汚泥からの未利用資源のリサイクル技術開発」を行いました。結果、下水汚泥を燃やした灰からリンを抽出して分離し、肥料を作り出すことに成功。若いうちから、自分の企画でプロジェクトリーダーを担う経験は、責任を感じるとともにとても大きなやりがいがありました。
技術開発とは、ゼロからイチを生み出す仕事。開発のヒントはオフィスにはなく、足を使うことが大事です。学会や展示会で情報収集を行い、同業他社や建設業以外の業種の人たちとも繋がりを持ち、新たな知見を広げていくことにも面白さを感じています。

Q3.これからの目標、携わってみたい案件は?

環境課題への対策と解決。
地球規模の問題と向き合う。

最近、地球温暖化などの環境課題を解決するため、技術研究所、新規事業統括部、環境品質部など部署を横断して再生可能エネルギー関連の検討を進めており、私もその一員です。現場から出るCO₂を大幅に削減する省エネ、創エネ技術を開発することができれば、それはもう地球規模の偉業です。
トンネル工事は山を切り開くとか、道路工事は環境破壊をしているとか批判されることも多いですが、トンネルも道路も人々の生活に不可欠なインフラです。環境の専門部隊として脱炭素社会の実現に貢献するため、環境問題を最小限に食い止め、より自然と共生できる建設事業を支える研究にチャレンジしていきたいと思います。
研究成果を実務に活かすことはもちろん、学会などで発表をしたり特許を取得したり、研究者としても着実にキャリアを積んできました。環境保全・環境保護の立場から、これほどスケールの大きな仕事ができるとは学生時代には想像もしていませんでした。今後もさらに経験と知識を蓄積し、研究所のチームを束ね、統括できるような立場で大きなプロジェクトを担っていきたいです。

Q4.あなたにとって「現場力」とは?

現場を止めないことに
化学の力で貢献する。

西松建設は予想外のトラブルが起きたときの対処が迅速・的確です。なんとか工事を止めずにやろうと強い信念を持って、一丸となって取り組む現場を何度も見てきました。
私は現場で汚染土壌が出た時の相談が多いわけですが、私自身にとっても、素早く解決策を提示し、工事の進捗をできるだけ妨げないことが大事な使命です。
有害汚染物質(重金属など)、土壌の軟度や硬度、酸やアルカリ濃度など、すべて法律で基準値が決まっています。最初は少量の土壌で試して確認し、「よし、これでOK」となるまでの時間は本当にもう必死です。
また例えば、施工に伴い汚泥が発生することがあります。汚泥は廃棄物として処理しなければなりません。しかし、凝固する化学反応を利用すれば、建設資材へ改質することも可能です。いつ、どんなケースにも対応できるよう、さまざまな技術を用意して、「こうすればできます」と提示する。そんなときにはやはり、私も現場を支えている一員だと感じます。
さまざまな技術資料を蓄積して準備していますが、自社の技術力で解決できたら現場力はもっと上がっていくはず。研究職としてそのための努力を惜しまず、貢献していきたいと思っています。

DAILY SCHEDULE 1日のスケジュール

08:30
今日は在宅勤務で業務開始
メールチェック、
新聞・ニュースチェック
09:00
資料作成
現場依頼業務への対応
12:00
昼食も自宅でゆっくり
15:00
オンライン会議
現場関係者との打合せ
16:30
情報収集・調べ物
特許・論文の検索、
プロジェクトのネタ探し
17:30
業務終了
天気が良い日は運動不足解消に
散歩・ランニング

HOW TO SPEND OFF オフの日の過ごし方

基本的にはデスクワークで、オンラインで業務ができるため、テレワークやフレックスタイム制度をよく活用しています。通勤にかかっていた往復3時間を自由に使えるため、その分をまだ0歳児の息子と過ごしたり、健康のためにランニングをしたり、ゴルフの練習に行ったり、有意義に過ごしています。今は近くの公園への散歩程度ですが、もう少し息子が成長したら、休日はテーマパークにも遊びに行きたいですね。

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