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廃棄物の再活用技術「PS灰を使用した緑化基盤材」がNETISに登録されました

お知らせ2024年08月29日

 当社は、公立大学法人宮城大学との共同研究により、廃棄物を資源として再活用した環境配慮型の「PS灰を使用した緑化基盤材」が、国土交通省の新技術登録提供システム「NETIS」に登録されました。今後、東北圏を中心に運用を進めていく予定です。

2408ps_f01.png写真1 PS(ペーパースラッジ)灰粉末

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写真2 植生の生育状況


NETIS登録情報】

・NETIS番号:HK-240012-A
・新技術名称:PS灰を使用した緑化基盤材
・登録日:2024年7月12日(金)
・NETIS内「PS灰を使用した緑化基盤材」登録ページ:
 https://www.netis.mlit.go.jp/netis/pubsearch/details?regNo=HK-240012%20

※NETISとは、国土交通省が新技術の活用のため、新技術にかかわる情報共有・提供を目的として整備したデータベースです。


■ PS灰を使用した緑化基盤材の特徴
 PS灰はペーパースラッジ灰の略称であり、製紙工程で発生する有機汚泥のペーパースラッジを減容化のために焼却処理し、廃棄物として処分されています。このPS灰は土壌と水を混合すると硬化する「自硬性」の特長を持っています。「PS灰を使用した緑化基盤材」は、基盤材の配合に含まれる接合材(合成樹脂)をPS灰に置き換えた技術であり、特許出願中です。本技術は一般的な緑化基盤材と同等の性能を有していることから、降雨等による浸食・崩落が懸念される軟弱な法面や植物が生えにくい岩盤にも適用でき、緑化・保護することが可能となります。本技術の特徴を以下に示します。

・本技術は廃棄処理されているPS灰を資源として活用しているため、資源循環に寄与します。

・本技術の降雨による耐浸食性などの土壌性能は、既往配合と同等となります。

・緑化基盤材の性状は既往配合と変わらず、吹付け施工も普通の緑化基盤材と同様に行えます。

・廃棄物の活用のため、一般的な緑化基盤材と比較しての材料コストの低減が見込めます。



■今後の展開
 本技術は、廃棄物の再活用により資源循環型社会の構築の一助となります。今後、PS灰を使用した緑化基盤材の普及、展開を進めてまいります