ソリューション

土木リニューアル

インフラ健康診断

西松建設の土木リニューアルは「インフラの総合病院」とお考え下さい。専門家があなたの街の主治医となって、調査・診断から補修、維持・管理までお手伝いいたします。

調査・診断

調査・診断の主な流れを示します。本調査実施後、対策工の診断(補修もしくは補強・改修)を行います。

調査技術

当社の保有する調査技術の一例を紹介します。

構造物検査用内視鏡
ひび割れ幅中性化深さ空洞調査

構造物にダメージを与えず、コンクリート内部を検査

内視鏡を利用して、ひび割れや中性化などを目視観察する微破壊調査技術です。構造物へのダメージを抑えつつ、判り易く確実な調査を実現します。

小径のドリル孔を利用して、構造物にダメージを与えずコンクリート内部を検査する「微破壊検査技術」が注目されています。「構造物検査用内視鏡」は、ひび割れや中性化などを目視観察することが可能な、内視鏡を利用した「微破壊調査技術」です。

  • 構造物検査用内視鏡は、佐賀大学伊藤幸広教授との共同開発技術です。
主な特長
  1. 1調査時の構造物へのダメージを抑制します。構造物検査用内視鏡を挿入するためのドリル孔(φ14.0mm)を用いて検査するため、構造物へのダメージが軽微な方法です。
  2. 2より正確な情報が入手できます。孔壁との焦点距離を一定に保つため、コンクリート内部の情報(クラック幅等)を入手する際に、位置や孔壁の状態に関わらず安定した調査を実現します。
  3. 3取扱いが簡単です。検査用内視鏡の構造がシンプルであり、現場の作業性に優れ、検査に熟練を必要としません。
棒形スキャナ
ひび割れ幅中性化深さ塩化物イオン浸透深さタイルの浮き

構造物にダメージを与えず、コンクリート内部の展開画像を作成

孔内に特殊な「棒形イメージセンサ」を挿入し、コンクリート内部をスキャニングする微破壊調査技術です。

一般のコア抜きによるコンクリート検査では、穿孔の際に鉄筋を切断する可能性がありました。棒形スキャナは、小径の検査孔を穿孔し、孔内にイメージセンサを挿入してコンクリート内部をスキャニングすることにより、鉄筋を切断することなく簡易にコンクリート内部の展開画像を作成できる検査技術です。

  • 棒形スキャナは、佐賀大学伊藤幸広教授によって開発された技術です。
  • 西松建設(株)と(株)計測リサーチコンサルタントは、棒形スキャナについて技術提携を行っています。
主な特長
  1. 1調査時の構造物へのダメージを抑制します。センサー挿入用の小口径ドリル孔(φ 24.5mm)を用いて検査します。
  2. 2検査後の補修が容易。検査孔が小径であることから、検査後の補修が簡易に行えます。
  3. 3多くのデータを得ることが可能。一般的なコア抜き調査に比べて、多くの検査点を取れ、構造物の内部情報をより多く入手します。
  4. 4作業性に優れる。検査装置が小さく、操作が簡単なため、一人でも正確な測定が可能です。
コロコロチェッカー
保護管表面の損傷位置保護管表面の損傷状況保護管表面の損傷サイズ

斜張橋の斜材保護管の外観調査ロボット

コロコロチェッカー®は、斜張橋の斜材保護管表面を調査するロボットです。調査方法は、ワイヤレスで自走式のロボット本体を斜材に取付け、内蔵されている4台のカメラで斜材保護管表面全周を撮影し、その動画データより損傷箇所を確認します。斜材保護管に取付けて近接撮影することで斜材保護管表面の詳細な状態を確認でき、従来の遠望目視および目視での調査と比べて損傷の見落としが少なく、測定精度の向上が期待できるものです。なお、記録した動画データから、損傷の大きさも測ることができます。

  • コロコロチェッカーは西松建設株式会社の登録商標です。
主な特長
  1. 1安全な調査・点検を実現

    コロコロチェッカーは自走式ロボットなので、通常は高所作業を必要としません。人による作業は橋面上での作業だけなので、安全に調査・点検を行うことができます。

  2. 24台のカメラにより、保護管全周の調査・点検が可能

    コロコロチェッカーは斜材を囲うように取り付ける構造になっており、内蔵した4台のカメラで保護管全周の撮影が可能です。撮影画像はリアルタイムに確認することができ、SDカードにも保存可能です。

  3. 3斜材保護管全長の調査・点検が可能

    コロコロチェッカーはワイヤレスの自走式ロボットなので、斜材保護管全長の調査・点検が可能です。

  4. 4点検・調査の精度が向上

    コロコロチェッカーは、保護管表面の状態を詳細に観察でき、損傷等の位置・形状・寸法を確認することができるので、従来の方法より大幅に精度の高い調査・点検が行えます。

計画・設計

調査診断結果を基に、補修の場合、工法選定を行い最適な工法をご提案いたします。補強・改修の場合は、さらに詳細設計を行うことで、最適な補強・改修工事のご提案を行います。

工法選定

一例として、既設タンク基礎地盤の液状化対策工をご紹介します。既設タンクの液状化対策工は消防法における認定制度があります。各工法の概要比較を以下に示します。

注入固化工法(浸透固化処理工法)

直下地盤に薬液を注入し、地盤の液状化抵抗強度を増加させます。ゲル状に固化した薬液が地盤に粘着力を付加させることで、液状化を防止します。

長所
  • 狭隘な場所でも可能
  • 無振動・無騒音
  • 配管の撤去・復旧が不要
  • 供用中の施工が可能
短所 細粒分含有率の高い地層には不適

地下水位低下工法

周辺地盤に円筒形の止水壁を築造し、ポンプで排水します。 直下地盤の地下水位を下げることで、液状化を防止します。

長所 複数基対応で経済性が向上
短所
  • 液状化層以深に不透水層が必要
  • 排水による地盤の沈下
  • ランニングコスト
  • 配管の撤去・復旧が必要

ドレーン工法

周辺地盤に排水(ドレーン)を築造します。地震時に発生する過剰間隙水圧を速やかに消散させ、液状化を防止します。

長所 経済的である
短所
  • 間隙水の排水によって地盤に多少の沈下がある
  • 施工機械が最も大型
  • 配管の撤去・復旧が必要

鋼矢板リング工法

周辺地盤を円筒(リング)状に囲い、直下地盤の一体化します。地震による地盤のせん断変形を抑制し、液状化を防止します。

長所
  • 大型タンクには経済的
  • 施工機械が比較的小型
短所
  • 大地震には不適
  • 配管の撤去・復旧が必要

工法紹介

当社の保有する特長的な補強技術を紹介します。

既設タンク液状化対策工法 ~ 狭隘なタンク周りで確実に注入施行 ~

既設タンク周りに浸透固化処理工法により浸透性の高い薬液を注入して基礎地盤を改良します。

本工法の特長
  1. 1施工は、ゲルタイムの長い特殊シリカ系水ガラスを注入材とする二重管ダブルパッカー工法により行い、一つの注入点から直径3-4m程度の大型改良体が造成されるため、経済性に優れます。
  2. 2小型軽量の施工機械を用いるため、配管等が錯綜する狭隘な既設タンク基地でも、安全で確実な施工が行えます。ヤード外周部から曲線ボーリングによる施工も可能です。
  3. 3液状化抵抗性が大きく、地震に伴うタンク基礎の不同沈下を確実に抑制します。
  4. 4低圧で注入するため、タンクや周辺地盤に影響がありません。
施工状況
液状化対策工事対象のタンク
(民間石油会社タンクヤード試験工事)
供用中タンクヤードでの薬液注入状況
既設タンク基礎の液状化対策の概念図

ポリベイン工法 ~ リサイクル人工ドレーン材を用いた液状化対策工法 ~

筒状排水材 “ポリベイン”を打設し、地震により発生する過剰間隙水圧の上昇と蓄積を抑制するとともに、速やかに消散させることで地盤の液状化を防止します。

本工法の特長
  1. 1プラスチックのリサイクル材を原料としているため、経済性に優れ、かつ環境負荷の軽減に役立ちます。
  2. 2強度・排水特性に優れたポリプロピレン樹脂を使用しており、耐久性に優れます。
  3. 3高性能でコンパクトな施工機械を用いるため、狭小狭隘な場所、高土制限のある場所で施工でき、特に既設構造物周りの近接施工に有効です。
  4. 4低騒音、低振動で施工できます。
ポリベイン
施工状況
施工フロー
ポリベイドレーン材

西松式ジャッキアップ工法

設置状況
小型ジャッキ

集中制御された小型ジャッキをタンク外周に配置し、不等沈下の補修や、底板の補修を安全に行います。

研究・開発

技術研究所では、構造物の調査診断から補修、維持管理に関わる技術開発を行っています。

技術研究所
〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー21F
TEL. 03-3502-0247
愛川技術研究所
〒243-0303 神奈川県愛甲郡愛川町中津4054
TEL. 046-285-7101

調査・診断

調査・診断のための技術開発を行っています。開発事例をご紹介します。

光学的ひずみ測定による劣化診断
棒形スキャナーによるひび割れ診断

補修・補強 等

調査・診断のための技術開発を行っています。開発事例をご紹介します。

ネットキーパー工法TN
延焼性試験の状況

開発環境

調査・診断のための技術開発を行っています。開発事例をご紹介します。

振動実験装置
遠心振動載荷実験装置
構造物加力実験装置

施工事例

調査・診断から計画・設計を経て決定された工法に基づき、工事を施工します。ひび割れ・塩害などの補修工事から、社会的ニーズの変化に伴う大規模リニューアル工事まで、多様な施工事例の一部をご紹介します。

棟梁

PPネットライニング工法による
コンクリート剥落防止対策
耐震補強工事
施工前
耐震補強工事
施工後

港湾施設

塩害対策のための改修および電気防食工 1
塩害対策のための改修および電気防食工 2
塩害対策のための改修および電気防食工 3

下水道

「3Sセグメント工法」による改修工事

頭首工

エプロン・堰柱の補強
「小場江頭首工改修建設工事」 1
エプロン・堰柱の補強
「小場江頭首工改修建設工事」 2
エプロン・堰柱の補強
「小場江頭首工改修建設工事」 3

ダム

堤体嵩上げ
「野洲川ダム改修建設工事」
堤体穴あけ
「田瀬ダム施設改良本体工事」 1
堤体穴あけ
「田瀬ダム施設改良本体工事」 2

トンネル

活線拡幅工事
「神の川・白石林道小瀬戸隧道改修工事」
耐震補強
「藤塚ずい道耐震補強工事」 1
耐震補強
「藤塚ずい道耐震補強工事」 2

タンク液状化対策

既設タンク液状化対策工法

維持・管理

まずはじめに、インフラ設備の管理者及び利用者のニーズを把握し、構造物の特性に応じた中長期の「維持管理計画」を立案します。
「維持管理計画」に基づく「定期点検」で発見された不具合は、「調査診断」を実施し、最適な対策工を計画立案いたします。最適な「対策工」が実施されることで、インフラ機能の維持回復・長寿命化を図ります。

さらに、「対策工」の実施内容を、「維持管理計画」にフィードバックすることで、構造安全性および経済性に関しても無理のない維持管理業務を実現します。一連のワークフローを、無駄なく、かつスピーディに実現することで、安全かつ安心なインフラサービスの提供をサポートいたします。

お問い合わせ先

設計・施工

本社 土木設計部 設計3課

〒105-6407 東京都港区虎ノ門1-17-1
虎ノ門ヒルズビジネスタワー

点検・調査・インフラマネジメント

本社 土木技術部 リニューアル課

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