ニュース

BIMモデルの形状情報を最適化するツールを開発

お知らせ2026年01月30日

~解析シミュレーションの実効性を向上、作業効率化とBIMモデルの活用を加速~

当社は株式会社WOGO(本社:東京都千代田区、CEO:秦 竟超)と共同で、解析シミュレーションの内容に合わせてBIMモデルの形状情報を最適化するツールを開発しました。
本ツールにより、解析シミュレーションにおけるシームレスなBIM活用が可能となり、作業効率が改善され、生産性向上に貢献します。

re260130_im01.jpg

※本ソフトウェアはRevit1のアドインツールとして開発



開発の背景と概要

一般的にBIMモデルは、設計フェーズの進捗に合わせて情報の詳細度が上がり、形状が精巧な表現になるほど、解析ソフトとの互換性が低下するという課題があります。そのため、BIMモデルをそのまま解析に活用しようとすると処理が適切に実行されず、モデルを大幅に調整したり、簡略化したモデルを改めて作り直したりすることが必要となり、解析を実行するたびに作業の負担が大きく、多くの時間を要しています。

こうした問題を対処すべく、当社でBIMモデルの使用頻度が高い「天空率/日影計算」と「気流解析」を対象に、解析シミュレーションソフトでのシームレスなBIM活用を実現するべく、BIMモデルの形状情報を最適化するツールの開発を行いました。開発にあたっては、WOGO独自の3D形状処理技術とAI技術を活用しました。


「天空率/日影計算」における解析実効性の向上

本ツールでは、複数のアルゴリズムを用いることで、形状情報を簡略化したモデルや軽量化したモデルを即座に生成することができます。当社での検証事例(8階建てオフィスビル)では、従来エラーが発生していた計算処理において、最適化(15分)+変換・計算(各5分)のフローで完遂させることに成功し、実効性を飛躍的に向上させました(図1)。
re260130_im02.jpg

※解析ソフトはTP-PLANNER(株式会社コミュニケーションシステム)を使用

図1. 8階建てオフィスビルの日影計算に適用したケース




「気流解析」用の最適化ツール

BIMモデルには気流解析に不要な要素や形状情報が多いため、メッシュ生成や解析処理に頻繁に支障をきたします。また、中間ファイルへの変換にも多くの時間がかかり、解析ソフトへのインポート時に形状情報が欠落するといった問題も起こります。そのため、BIMモデルがあるにも関わらず、気流解析ソフト側で改めて簡略化した解析用のモデルを作成するという手間が生じる状況となっています。
本ツールを用いることで、解析ソフトにインポートする前段階で、Revit上で複雑な形状の簡略化や解析に不要な要素の削除を行うことができます。開発環境では「中間ファイルへの変換速度の高速化」「解析ソフト側でのモデル調整の作業効率の向上」「解析の実効性の向上」が確認できました。現在、2026年の実運用を予定しています。



今後の展開

今後は、AR(拡張現実)技術や積算・FM(ファシリティマネジメント)分野との連携なども見据え、BIMモデルの情報を最適化する技術の開発を目指し、さらなる作業の効率化やBIM活用の拡大を図り、生産性向上を貢献してまいります。

  1. ※1RevitはAutodesk社が開発したBIMソフトウェアです。建築物の設計・施工・管理に関する情報を統合的に管理し、3Dモデルの作成や解析、数量算出などを可能にするツールとして、建設・建築・土木分野で広く活用されています。