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山岳トンネルの切羽無人化に向けた遠隔装薬装置を開発

お知らせ2026年09月08日

-切羽での爆薬の装填作業における肌落ち災害リスクを低減-

当社は、山岳トンネル工事における爆薬の装填作業を遠隔化する「遠隔装薬装置」を開発しました(写真-1)。これにより、作業員が切羽天端から45度範囲内1に立ち入ることなく爆薬を装填でき、肌落ち災害(トンネルの掘削面から岩石等が落下する災害)のリスクを低減し、トンネル工事の安全性向上に寄与します。


■開発の背景

山岳トンネル工事の発破掘削における爆薬の装填作業(以下、装薬作業)では、複数の作業員が装薬と結線のため肌落ち災害リスクのある切羽近傍に長時間立ち入る必要があり、労働災害から作業員の安全を確保する観点から、切羽近傍作業の削減や省人化・無人化が求められています。そこで当社は、切羽近傍への立入りを不要とし、肌落ち災害リスクの低減と装薬作業の省人化を図る遠隔装薬装置を開発しました。

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写真-1 遠隔装薬装置全景

■開発技術の概要

今回開発した遠隔装薬装置は、ドリルジャンボに装着し使用することで、作業員が切羽45度範囲内1に立ち入ることなく、より安全に装薬作業を実施可能とするものです。
ドリルジャンボのドリフタに遠隔装薬装置を接続し、装填パイプ先端に親ダイ(電気雷管または非電気式雷管)、増しダイ(含水爆薬または粒状爆薬)および込め物を取り付けます(写真-2)。その後、作業員がドリフタを操作し、装薬孔へ装填パイプを挿入、エア圧送することで装薬を遠隔で行うことができます。
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写真-2 装置への爆薬装填状況

■当社実験施設にて実証試験を実施

今回開発した遠隔装薬装置を当社の平塚製作所で試行しました。操作者はリモコンでドリルジャンボ(当該試験では1ブームを使用)のドリフタを操作し、事前に準備した花崗岩試験体の仮想切羽に設けた装薬孔に装填パイプ先端を挿入した後、エア圧送により装薬作業を完了しました。これにより、ドリフタとガイドセルを活用した遠隔装薬作業の実証に成功しました(写真-3・4)
また、実際のトンネル現場における遠隔装薬作業を想定し、仮想切羽から約80メートル離れた場所に高精細映像伝送装置※2を設置し、切羽周辺映像を確認しながらドリルジャンボをリモコン操作して装薬作業を完了しました (写真-5)
以上の結果より、遠隔環境下での装薬作業が可能であることを実証しました。

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写真-3 装薬状況


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写真-4 装薬完了

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写真-5 遠隔での装薬状況



■今後の展開

今後は、当社施工中のトンネル建設現場のドリルジャンボに遠隔装薬装置を装備し実証実験を行うとともに、装薬作業のさらなる遠隔化・自動化技術の開発を進めてまいります。
当社では、山岳トンネル施工に使用する各重機の遠隔無人化・自動化技術を効果的に組み合わせた“山岳トンネル無人化施工システム(Tunnel RemOS)”の、各技術の実証実験を2027年度までに完了する計画であり、本技術もその構成技術の一つに位置付けています。これらの技術を用いてトンネル掘削作業の完全無人化・自動化の早期実現を目指し、取り組みを続けていきます。

  1. ※1

    厚生労働省「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対策に関わるガイドライン」
    6 事業者が講ずべき措置より
    https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001233649.pdf

  2. ※2山岳トンネルにおける高精細映像の無線伝送システムの開発と現場適用
    https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jsce2024/presentation/VI-724