概要
⼭岳トンネル⼯事における油圧ブレーカによる切⽻のコソクやあたり取り作業は、粉じん、振動、騒⾳といった過酷な環境下で⾏われます。さらに、設計断⾯通りに掘削されているかを目視確認するため、作業員は肌落ちや崩落の危険性があり、重機稼働中の切⽻に直接⽴ち⼊る必要があります。また、狭い坑内での切⽻作業は、油圧ショベルとサイドダンプ等の⼤型重機が同時に作業を⾏う複雑な状況となるため、特殊技能を持つ労働者の確保が不可⽋ですが、⽣産年齢⼈⼝の減少や技能労働者の高齢化が問題となっています。これらの背景より、油圧ショベル無⼈化施⼯システム『Tunnel RemOS-Excavator』を開発しました。
『Tunnel RemOS-Excavator』は、油圧ショベルによる掘削、コソク、あたり取り作業を、崩落などの危険性が高い切⽻から離れた場所で、安全かつ快適な遠隔操作室から施⼯するための「油圧ショベル遠隔操作システム」、「切⽻掘削形状モニタリングシステム」および「ノミ先自動誘導システム」の3つのシステムから構成されます。これら各システムにより、切⽻に⽴⼊ることなく、完全無⼈化でのコソク、あたり取り作業を実現することが可能となっています。