河川監視に自立電源OKIPPAカメラを導入
お知らせ2025年03月14日
-OKIPPA水位計と連動し増水時に自動撮影、IoT技術で河川管理-
当社とサクシード株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:小林千裕)は、宮崎県日南市内の河川監視に自立電源OKIPPAカメラを導入しました。自立電源OKIPPAカメラは、OKIPPA水位計と連動させることで、河川の水位が閾値を超えた際にはカメラが作動し、河川の増水や道路冠水の発生を知らせ、記録します。これにより、遠隔地からの周辺状況の確認が容易となり、自然災害時の早急な緊急対応に役立てることができます。

写真1 OKIPPA水位計(接点式) 写真2 自立電源OKIPPAカメラ
写真3 OKIPPAカメラの撮影画像
図1 水位計モニタリング画面
■自立電源 OKIPPAカメラ
自立電源OKIPPAカメラは、外部の電源を必要とせず、太陽光発電と内部に搭載されたバッテリーで稼働します。従来のカメラとは異なり、動画録画は行わず、OKIPPAのセンサデータの閾値越えに対して静止画撮影を行い、対象者にメールで異常値や画像の保存先を連絡します。
閾値越えに対する撮影のほか、定期撮影や必要な時にPCからの指示で静止画を撮影し、OKIPPAシリーズの水位計、傾斜計、伸縮計、雨量計、WBGTなどと連携できます。
図2 OKIPPAカメラ データ連動システム図
■ 背景
近年、自然災害が頻発、激甚化しており、社会インフラに対する防災力の強化が重要となっています。IoT技術を活用することで、大雨による河川氾濫などの非常時に必要な情報をリアルタイムで収集でき、迅速な災害対応が可能です。
社会インフラのIoT化が進むと、様々なデータが収集され、このデータを活用することで、社会インフラの運用やメンテナンスの効率化が可能になります。また、データ分析からより適切な施策の立案や新たなビジネスモデルの創出が期待できます。
図3 地域防災システムイメージ(サクシード提供)
■ 実証結果と活用の可能性
実証実験では、河川に設置した水位計とカメラにより、水位が閾値を超えた際にはカメラが連動し自動で画像撮影することで、降雨時の河川の増水や道路冠水などの発生を検知することができました。また、担当者へのメール通知で発生を知らせる機能も有し、撮影された画像は自動でクラウド上に保存されるため、関係者間での河川の水位と周辺状況の共有が可能となります。
現況確認が容易となることから、浸水道路の迂回誘導、資材の準備、点検者の安全確保などの早急な緊急対応ができ、地域防災への活用が期待できます。また、遠方に住む当該地域の関係者にとっても、現地の高齢者への注意喚起や施設の状況把握に役立つものと思われます。
写真4 平時の河川状況
写真5 増水時の河川状況
■ 今後の展開
当社は、日南市内にサテライトオフィスを展開し地域防災システムや環境IoTセンサーによる情報提供を検討しているサクシードとともに、日南市役所・地域の皆様へ継続的なヒアリングを行い、当技術のさらなる活用に取り組みます。また、既存のOKIPPA傾斜計などと連携し、建設技術とIT技術を融合させた新たなOKIPPAのサービスを開発提供しながら、地域社会の安全・安心の確保を目指します。
OKIPPAについて
https://www.nishimatsu.co.jp/solution/okippa104/