アルカリ活性材料コンクリートの実用化に向けた量産化技術を開発
お知らせ2026年07月01日
~実機プラントでの製造による低炭素コンクリートの社会実装に貢献~
当社はこのたび、国立大学法人宇都宮大学(所在地:栃木県宇都宮市、総長:池田 宰)、JFEスチール株式会社(本店:東京都千代田区、社長:広瀬 政之)および共和コンクリート工業株式会社(所在地:北海道札幌市、社長:北村 匡)と共同で開発した「アルカリ活性材料コンクリート(AAM コンクリート※1)」の量産化技術を開発しました。今後、JFEスチール株式会社、共和コンクリート工業株式会社を通じて、AAMコンクリートの適用拡大を進めてまいります。
AAM コンクリートは、製鉄所で発生する副産物である高炉スラグ微粉末を主原料とし、アルカリ溶液によって硬化する、セメントを使用しないコンクリートです。一般的なコンクリートに使用される普通ポルトランドセメント※2を使用しないため、製造時におけるCO₂排出量を一般的なコンクリートと比べて約7割低減できる、環境負荷低減に寄与する建設材料として期待されています。一方で、従来のAAM コンクリートは粘性が高く、製造後10~20 分程度で流動性を失い始めることから、製造場所から施工現場への運搬や打ち込み時間の制約、既存の実機混錬プラントを使用した場合の設備影響等、量産の実証が課題でした。
今回、当社を中心とする共同研究チームは、材料投入方法、混錬条件、洗浄手順等を整理・検証することで、実機混錬プラントでの製造における設備への影響を抑え、安全に製造・施工できる量産化技術を開発しました。
また、AAM コンクリートをJFEスチール株式会社 西日本製鉄所(倉敷地区)の基礎工事やスチール研究所(千葉地区)の側溝工事に適用し、実機混錬プラントによる製造、運搬および打ち込みを通常のコンクリートと同様に行い、これまでと同等の成形性・施工性を有することを確認するとともに、本材料が多様な部材形状や用途に適用可能であることを実構造物レベルで実証しました。
当社は、今後ともカーボンニュートラル社会の実現に寄与するエコプロダクトの開発に注力し、社会全体のるCO₂排出量削減に寄与していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
- ※1アルカリ活性材料コンクリート(AAM コンクリート)
高炉スラグ微粉末やフライアッシュなどの粉体、水酸化ナトリウム(NaOH)などのアルカリ溶液、細骨材および粗骨材を用いて固化させるコンクリートの総称(Alkali Activated Material:AAM)。アルカリ活性材料コンクリートとして、現在主に研究されているのはジオポリマーコンクリートであり、メタカオリンやシリカなどの粉体と水ガラスを用いて固化させるもの。 - ※2 普通ポルトランドセメント
石灰石や珪石などの原料を粉砕・焼成して製造されるコンクリートの原料。
【写真①】AAM コンクリートで施工した基礎工事(JFEスチール株式会社 西日本製鉄所(倉敷地区))
施工者 :西松建設株式会社
製造協力 :ランデス株式会社
AAM コンクリート使用量 :プレキャスト床版10.8m3、現場打設6.0m3
CO₂削減量 :約2.6t
【写真②】AAM コンクリートで製造した浸透側溝設置工事(JFEスチール株式会社 スチール研究所(千葉地区))
施工者 :JFE シビル株式会社
プレキャスト製造協力 :共和コンクリート工業株式会社
AAM コンクリート使用量 :浸透側溝(10 個)1.8m3
【関連URL】
2025年2月17日 ニュースリリース「アルカリ活性材料コンクリートを現場打ち施工に初適用」
https://www.nishimatsu.co.jp/news/2025/post_138.html
