Project 06

「地層との対話」を積み重ね、
困難を乗り越える

金沢東環 御所トンネル(Ⅱ期線)工事

背景

トンネル掘削は、地層との闘い。
御所トンネル(Ⅱ期線)工事は、まさに、それだ。
様々な困難に直面しても、決してあきらめず、糧にする意気込みで、現場に立つ。

工事概要
工事名称

金沢東環御所トンネル(Ⅱ期線)工事

発注者

国土交通省北陸地方整備局

設計監理

株式会社建設技術センター

所在地

石川県金沢市小坂町地先~御所町地先

工期

2014年1月28日~2017年3月30日

御所トンネル(Ⅱ期線)工事は、国道159号金沢東部環状道路の一部で延長490メートルのトンネルを構築する工事です。金沢市を囲む外環状道路(全延長約45km)の一部とする、金沢東部環状道路は、金沢市今町を起点とし、金沢市街地東部の丘陵地を通過し、金沢中心部へのアクセスポイントである鈴見交差点(同市鈴見台)を終点とする延長9.4kmの地域高規格道路です。
同路線は、金沢都市圏を囲む外環状道路(山側環状)の一部として機能し、金沢中心部を通過する交通を迂回させることで、渋滞緩和に大きく寄与します。

最大のテーマは、大桑層(おんまそう)の掘削。

この工事の最大のテーマは、「大桑層(おんまそう)の掘削」です。
大桑層とは、金沢市から富山県小矢部市にかけて分布する、更新世前期(約180万年前から80万年前)の浅い海に堆積した地層で、貝の化石が多く発見されることで世界的に有名です。
大桑層は地質学的には続成作用を十分に受けていないため、工学的にはいわゆる未固結な状態であります。そのような地質にトンネルを掘削するにあたり、工事着手前から、本現場近傍でのトンネル掘削事例を参考に施工計画の検討をしてきました。

日々ていねいに「地層との対話」を重ねていく

安全で確実にトンネルを施工するために、補助工法を従来より多用し、いわば「地層との対話」をていねいに積み重ねる覚悟で、本工事に着手しました。
「大桑層の掘削は非常に難易度が高く、細心の注意を払いながら工事を進めました。(山田所長)」。
切羽を安定させるために「小口径長尺鋼管先受工法」の間隔を短くするなど、掘削を進めてきました。
さらに地層を安定させるため、企業先や社内の関係者との協議を何度も重ね、鉄筋挿入や、薬液注入で地山を固めるなどの工事に着手しました。
日々ていねいに「地層との対話」を重ねながら、「最大限、安全に気を配り、確実に工事を進める」という強い思いで、山田所長はじめ関係者全員が一丸となって貫通にむけて全力を注いできました。「様々な事象や課題に直面しても、注意深く進め、乗り越えていく。」
ここにも西松の現場力が発揮されています。

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